覆い茶が広げる穏やかな贅沢へ
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うまみコレクション ティーボックスセット
通常価格 ¥5,000 JPY通常価格単価 / あたり
コレクション: うまみコレクション
覆い茶の芸術:玉露とかぶせ茶の魅力
覆い茶として知られる玉露とかぶせ茶は、独自の栽培方法によって生まれる特別なお茶です。収穫前に数週間、茶樹を専用の覆いで遮光することで、光合成を抑え、クロロフィルやアミノ酸(特にテアニン)が豊富に含まれるようになります。この工程によって、独特の旨味が引き立つのが覆い茶の特徴です。
特に玉露では、クロロフィルが高濃度となるため、茶葉が深い緑色になり、淹れた際の鮮やかな緑色の茶液が際立ちます。この点は、遮光を行わない煎茶と比較すると一目瞭然です。
玉露とかぶせ茶が持つ繊細な味わいと色彩美を通じて、覆い茶の奥深い世界をぜひお楽しみください。
覆い茶の物語
玉露 – 日本茶の宝石
「玉露」という名前は、「玉」と「露」という2つの漢字で構成されており、その色と味わいの美しさを表しています。この高貴な茶の誕生は、19世紀初頭、京都近郊の宇治で活動していた茶農家、山本嘉兵衛によるものとされています。一説には、日陰で育った茶樹が日向のものとは異なる味わいを持つことが観察され、収穫前に茶樹を覆う実験が行われたことが玉露の起源とされています。その結果、甘みが増し、繊細で豊かな風味が生まれました。
かぶせ茶 – 伝統を活かしたモダンな進化
「かぶせ茶」という名称も、「被覆する茶」という意味を持つ漢字で構成されています。この方法は、玉露と煎茶の中間的な味わいを目指して作られた比較的新しいスタイルの茶です。玉露ほど濃密ではない遮光工程を経て、よりバランスの取れた味わいが特徴です。
主な産地と風味の特徴
宇治(京都府)
宇治は、日本で最高品質の玉露とかぶせ茶の産地として知られています。この地域の茶は、リッチでコクのある旨味、ほのかな甘み、そしてなめらかな口当たりが特徴です。長い歴史と伝統を誇る宇治茶は、茶愛好家から高い評価を受けています。
八女(福岡県)
八女は特に玉露の名産地として名高く、その深い旨味とリッチな風味は日本でも最高級とされています。八女では、かぶせ茶も優れた品質で生産されています。
静岡県
静岡は、バランスの良い味わいを持つかぶせ茶の産地として知られています。甘みと渋みの調和がとれた静岡茶は、多くの日本茶愛好家に親しまれています。
玉露とかぶせ茶の違い
遮光期間
- 玉露: 20~30日間にわたり、光の70%を遮り、収穫1週間前には最大90%まで遮光します。この長期遮光により、アミノ酸が多く含まれ、濃厚な旨味が生まれます。
- かぶせ茶: 遮光期間は7~10日間で、光の約50%を遮ります。この短い遮光により、旨味と渋みが調和したバランスの良い風味が特徴です。
味わいと香り
- 玉露: 濃厚な旨味、甘み、厚みのあるなめらかなテクスチャー。香りは新鮮で草のような香りに加え、海藻のニュアンスを含みます。
- かぶせ茶: リッチな旨味と軽やかな渋みが調和した味わい。香りは玉露よりも軽く、フローラルで草のような清涼感があります。
淹れ方
- 玉露: 低温(50~60℃)で2~3分かけてじっくりと抽出することで、繊細な旨味と甘みを最大限に引き出します。
- かぶせ茶: やや高めの温度(70~80℃)で1~2分で淹れると、旨味と新鮮な味わいがバランスよく楽しめます。